こんにちは、院長の木本です。診療時間変更のお知らせです。歯科医師会の所用のため、今週の土曜日(2/18)は17時まで、3/4(土曜日)は12時までとさせていただきます。よろしくお願いいたします。
さて、みなさん歯根端切除という治療方法を聞いたことがあるでしょうか。むし歯菌が歯の根っこの先端から骨の中に侵入して膿を作ったり、歯根嚢胞と呼ばれる膿の袋を作ったりすることがあります。無症状で経過することも多いですが、体調等によってはばい菌が活性化して痛みや腫れを引き起こします。自然消失は期待できず根っこの治療(消毒)だけで症状がひけばそのまま治る可能性もあります。消毒を繰り返しても良くならなかったり、そもそも根っこの治療だけでは治らないと思われる大きさの歯根嚢胞がある場合は外科的な治療の適応となります。根っこの先端の膿や歯根嚢胞は歯を抜けば問題なく治る病気ですが、やはり前歯であったり年齢が若かったりすればできるだけ保存的な治療方法(抜歯以外の治療方法)で治してあげたいので歯根端切除を提案します。
処置方法は他のいろいろなホームページに山ほどでているのでそちらをご覧ください。これも残念ながら100%成功する治療方法ではありません。術後の腫れも抜歯よりかなり目立ちます。抜歯するほうがよっぽど簡単です。しかし抜歯してしまえば義歯(入れ歯)や隣の健全歯を削ってブリッジ、インプラントといった治療が必要になります。やはり保存できる可能性があるのであれば歯根端切除の適応を考えることをおすすめします。
先月から今月にかけて当院では歯根端切除の症例がすごく多くていずれも前歯です。1本だけという症例はまれで、3本同時に施術する症例が多いです。術後の腫れは患者さんには気の毒ですが、幸い全症例で術後のトラブルは起きておらず満足していただけているようです。処置時間はけっこうかかり術者も患者さんも神経がすり減ります。しかし1週間後くらいには腫れもひいており、何事もなく通院していただいた患者さんとお話しさせていただくとがんばって治療を受けていただいた患者さんへの感謝とこのまま何事もなく無事に治癒してくれることを祈る気持ちになります。みなさんも抜歯の前にこんなオプションを考えてみてはいかがでしょうか。