休診のお知らせ、歯の移植

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こんにちは、院長の木本です。朝夕はだいぶん涼しくなってきました。といっても日中はまだ暑い日もあり、気温の変化が大きく感じます。皆さま、体調管理にはご注意ください。

まずは休診のお知らせです。明日(10/22,土曜日)と来週の土曜日(10/29)は歯科医師会の所用のため午前診のみです。午後は休診させていただきますのでご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

さて皆さん、歯の移植についてご存知でしょうか。残念ながら残すのが難しい歯を抜歯して、そこに自分の口の中にある他の健康な歯を移植する治療方法です。保険治療の適応であり、移植できる歯は親知らず、もしくは骨の中に埋まっている歯と決められています。また、移植できるタイミングは、残すのが難しい歯を抜歯したときに同時に移植することと決められています。骨の中に都合よく歯が埋まっていることは稀なので、ほとんどが親知らずを移植することになります。親知らずは大きな歯なので移植できる部位も限られてきます(抜いた穴に収まらなければなりません)。したがって、上下大臼歯(6番や7番)を抜かなければならないときに親知らずが残っていれば選択肢の一つとなります。親知らず自体が完全に埋まっていても上手に抜ければ移植に使えます。6番や7番を残すのが難しそうな患者さんが受診されたときに親知らずが生えていなければ、埋まっていることを期待しながらレントゲンを撮影します。

病院勤務時代はご紹介いただく患者さんばかりなので、最初からある程度移植の適応である患者さんだけを見ていました。開院してからは自分で適応を考えて自分で処置を行うので、より適応や術後のこと、患者さんのQOLについても考えるようになりました。例えば親知らずの抜歯が希望の患者さんでも、親知らずに症状がなくて6番や7番の状態があまりよくなさそうなときには、将来的に6番や7番が抜歯になってしまったときに親知らずの移植が可能であることも考慮して治療方針をお話しするようになりました。これは残すのが難しい歯と親知らずの両者について、どういう状態で抜けて、どういう状態で移植できて、などが経験からある程度予測できなければなりません。

100%成功するわけではありません。どんな症例にも適応できるわけではありません。しかしインプラントなどと比べて極端に費用が抑えられ、体の中に異物も入りません。有効な選択肢であると思います。常に様々なオプションの中から患者さんにあった治療方法を提案できるように日々勉強の毎日です(先日実際に歯牙移植した歯の固定方法をいろいろ考えている最中です)。

 

br kimoto-staff